2022年10月に行われた時代祭を見たあと、1716年創業の笹屋伊織が京都御苑内にオープンした店舗へ向かいました。毎月20日から22日の3日間限定で販売されているというどら焼きを手にすると、店内には同じように貴重なものを求めたいといったお客様で満席状態でした。
実は、その前の九月に、笹屋伊織の田丸女将が京都100年企業研究会で、老舗である当社が300年守り抜いてきた歴史と文化、そして技術の伝承と顧客との信頼関係をいかに築いてきたかを語ってくれたことが、まだ鮮明に脳裏に残っています。
中国語レポートを2000字近くまとめ、さらにその抜粋がこの動画です。そしてこの動画をwechatブログにアップし.更に香港の知人のブログにも転載されました。そして今年の4月のインバウンドの現場で中国のお客様にお見せしたところ、お客様は、御所や二条城ですぐに名物のどら焼きを買ってくれたようです。
京都の和菓子の歴史、原材料の素晴らしさは、さることながら、京菓子は王朝文化、宗教文化そして茶道等からも、多大な影響を受けてきました。自分には特に菓子木型が印象的でした。顧客に特注品を提供した当時に製作し、それ以後今までお預かりしてきたものだと聞きましたが、それがどんなお客様だったのかなとつい想像を膨らませてしまいました。
老舗なのに、その職人の誇り、事業の目的、マネをすることを嫌う京都の風土、職人の視線を大事にする経営者、すべてが新しい。